奈良市9月議会(しなと幸一 NEWS Vol.16)
前奈良県議会議員 しなと幸一
奈良市9月議会
9月議会は令和5年度決算の認定と、令和6年の補正予算の議案が中心で共に精査し認定及び議決する事でしたが報告議案第39号(令和5年度奈良市一般会計歳出決算認定について)認定されませんでした。
当初予算で説明がされず内容が年度改修も行わずから流用されたことが起因とされています。議案第70号(令和6年度奈良市一般会計補正予算)についても十分な説明がなかったことで認められなかったのです。この補正予算は学校規模縮小にて鼓阪小学校と佐保小学校の統廃合にて佐保小学校校舎改築事業ですが、行政側の積算根拠や入札不調から増額補正が提出されましたが、行政側の積算根拠が不十分であることが理由で修正されました。
また今回の審議においては、議案の根幹にかかわる重要な審議で極めて高額な予算である事業であるにも関わらず、議会が十分な審議ができないような短期間での議案提出は今後厳に慎まれるべきと考えます。何故なら、議案審査期間の短縮は市民にとって行政の中身(市長−副市長−部局)の意思決定過程は事実上制御のきかないブラックボックス化する原因と言える。行政権力である市民の暮らしを議員の質疑により行政運営を行って行かないと健全な行政とは言えず、議会での理解を欠く行政と議会との対立が深刻になると考えます。
議案第70号、減額修正可決
歳出当初 | 歳出補正 | 修正額 | |
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歳出合計 | 164,222,673千円 | 166,251,781千円 | 166,043,181千円 |
地方債補正 | 15,815,500千円 | 15,681,500千円 | ▲134,000千円 |
議案第91号補正予算(第4号):否決
事項 | 当初予算 | 補正後 | 補正額 | 決定 |
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佐保小学校校舎建設事業(R6〜R9年度) | 5,114,500千円 | 6,338,500千円 | 1,224,000千円 | 否決 |
「地域自治協議会」
奈良市では地域組織として自治会が行政と地域のパイプ役として活動していましたが、生活スタイルの変化と高齢化に伴い自治会員が減少し、地域活動を維持する事ができなくなっています。行政は自治会員を増やすと同時に一方で公民館や自治会館を統廃合しようとしています。
現在は16地区が地域自治協議会設立が進んでいますが、実態は少ないです。 本来の目的は地域課題対策に向けた事業を含む地域課題を地域住民自らの自治協議会が立案し、行政が支える地域自治協議会とすべきと考えます。行政都合で統廃合を進める地域収束と行政でさる地域づくりを実現していきます。
キッズスペース・にじいろ
奈良市では子育て支援としてキッズスペース(にじいろ)を柏木町の子どもセンターに併設しています。開設以来多くの利用者から好評でアンケート調査も行っており、年齢6歳児から就学前までの子供たちが多いようで子育広場の利用やキッズスペースの利用者から約95%の満足項目しています。
しかし、奈良市在住の保護者からは予約が取れないとの意見もあります。立地場所が市庁舎の近くである事や集中である事から予約が殺到しているのです。
奈良市としても複数の施設の開設を検討しているとの話ですが、保護者の方からの声が多く、議会でも議論されています。要因は前項で述べたように一切の説明がなく唐突な議案提起されて新施設予定場所の契約条件など不確定要素が多くありました。
キッズスペースが多く開設されることは子育て世代にとっては喜ばしい事であるとは間違いありませんが、しっかりした説明と開設場所の調査は必要であり議会で議論できる機会を作るのも行政の責務と思います。
【しなと幸一の独り言】
9月23日に野田氏が立憲民主党の代表、27日には石破氏が自民党総裁に決まりました。これから新たな顔ぶれで政治が始まりますが、忘れてならないのは裏金や統一教会など様々な問題が、ややこやにする事案に対し説明が必要です。
今後衆議院総選挙が10月27日若しくは11月はじめと報道されていますが、この選挙こそ解散が妥当と考えるのは議員だけでしょうか。問題は地方と国の選び方が異なっている事です。
首長は二元代表制で直接有権者から選出されますが、総理大臣は議院内閣制において国民が選出する事が出来ません。立法府と行政府の代表は国会議員が選ぶ事となり、国会議員に都合の良い政になりえます。
「異次元の少子化対策」の財源を国民保険料に上乗せ!ガソリン価格の中には暫定税率(25.1円)課税もまた徴収され、その税金からも補助!少子高齢の保障負担率を上げるどころか給料も減少です。
先日一気に10数社が倒産、企業は減税・企業は成長・国民は保障!議員は(超金)脱税の通りの… 弱者を見捨てる政策・制度・手続です。現在の選挙制度では難しいですが、地方政治と同様に総理大臣を直接選挙で選出できるように望みます。